【Netflixおすすめ】シンプルな音とせいいちの綺麗な歌声「南瓜とマヨネーズ」
「南瓜とマヨネーズ」
監督:冨永昌敬
主演:臼田あさ美、太賀
★★★★☆
無駄なBGMを挟むことなく、強調されたような生活音と無音で、適度な緊張感を持ちながら進んでいくストーリー。
臼田あさ美が演じるツチダは、ミュージシャンを目指すせいいちを食べさせるために水商売のバイトをしている。つまりせいいちはヒモ。
ツチダは偶然、昔好きだった人に合ってしまう。
ちゃらちゃらしていて、絶対にうまく関係が続いていくことは無いと分かりつつも、揺れ動くツチダの心。
「せいいちが振ってくれたら楽なのに。」
自分勝手だけど、このセリフに過去の自分を重ねてしまった。
この映画の最大のカタルシスは、せいいちがツチダに歌うところ。
せいいちは、最初にギターを手に取るけど、思い返したように楽器を変える。
僕の知識が無さすぎて、なんて名前の楽器か分からないけど、ドラム?太鼓?みたいな楽器を使って歌う。
このシーンで、今までこの映画がシンプルな音を貫いてきた理由が分かった。
もし途中で退屈に思っても、せいいちが歌うシーンまでは見てほしい。
つい涙が枯渇した僕もグッときた。
またふとこの映画を思い出すときが来るんだろうなと予感した、心に残る映画でした。