あなたの人生を変えた本は何ですか?「東大読書」
本日紹介するのは「「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書」です。
現役の東大生が、「読む力」と「地頭力」をつけるために能動的に本を読む5つのステップについて書いた本です。Amazonでベストセラーになっています。
たしかに、能動的に読んだほうが本の内容が知識として頭に定着しやすく、ふんふん頷きながら読み進めました。僕には適さない方法だと思いながら。
というのも、著者はノートや付箋にメモを取りながら読むことを推奨していますが、僕はノート作りが大の苦手です。学生の頃から1度も最後のページまでノートを使い切ったことがありません。ノート提出が成績に関わる科目は、提出前に友達のノートを一気に写していました。
なぜノートをとるのが苦手かというと、変に完璧主義だからです。なんとなく見返したときに汚いと捨てたくなるし、かといってカラフルに一字一句丁寧な字で書きたくもありません。そもそも教科書に書いてあることをノートに書く意味も分からないし、誤った情報を書く可能性もあり自分のことを信用してませんでした。
そんな風にして社会人になったので、今更ノートを取りながら本を読むなんてしたくないなーと思いながら読みました。この文章だと、「でも、本書を読みノートの大切さに気づき…」となりそうですが、残念ながらその気にはなりませんでした。
分かるんですよ!ノートや付箋を使ったりするメリットも。でも、僕は何度も様々な形(日記や英語の単語帳など)ノート作りは事あるごとにチャレンジしてきました。駄目でした。うん。もうノート作りは諦めました。
ということで、5つのステップそれぞれ役立つことはありましたが、ノートや付箋は使わずに今までに培ってきた自分の読み方に取り入れたいとです。
・深く読む。
・質問を考えながら読む。
・アウトプットの場を設ける。
これらの詳細は本書にゆずるとして、すぐにやってみたい方法でした。
では、本書はたいして役にたたなかったかというと、そんなことはありません。
Part2の東大流「読むべき本」の探し方がなかなかおもしろかったです。
言ってることはありがちでしたが、どの本もその人の人生を変える1冊になりうるんだなと感じました。この発見が僕にとって大きかったです。
「あなたの人生を変えた本はなんですか?」なんて質問をされたら、古典からかっこよさげなタイトルを言わないといけないような気がしてしまいます。でも、実際はライトノベルだったり、経済に関する本だったり、アニメの原作だったり、本当に人それぞれです。
つくづく読書はタイミングだなと思いました。その人が抱えている疑問や悩みによっては、たまたまその時読んだ本のおかげで危機を脱出できるかもしれません。そうすれば、その本はあなたの人生を変えた1冊になるはずです。たとえそれがどんなに評判が悪い本であろうとも。だれも注目していない本であろうとも。
つまり、読者の姿勢次第でどんな本も良書になりうるということです。反面教師ということも含めて。その姿勢として、やはり本書で5つのステップで語られていたことに共通する、「能動的に読む」ということは欠かせません。
そんなことを考えながら、もし僕が「あなたの人生を変えた本はなんですか?」と聞かれたなんて答えるか今まで読んだ本を思い返していました。
そのときにふと浮かんできたのが「宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八 」でした。厳密には、もう少し先にこの本が僕の人生を変えたように思うことになる気がします。
普段はジャンルを決めずに乱読しています。「宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八 」は話題になっていたので、自然と手が伸び読んでみました。そしたらまんまと宇宙へのイマジネーションであたまがいっぱいになり、そこから立て続けに10冊近くの宇宙に関する本を読むようになりました。
この出来事はつい数ヶ月前から始まったことなので、まだ人生が変わったかは分かりません。でも、明らかにここがターニングポイントになると思うのです。
こんな風に、誰しも(読書が好きであれば)「あなたの人生を変えた本はなんですか?」という質問をされたときに、何らかの解答はできると思います。そんなエピソードを集めたいとも思うようになりました。
「 東大読書」をミクロな視点では対して読んでいませんでしたが、本書をきっかけにどの本もその人の人生を変える1冊になりうるということに気づき、そんな本に関するエピソードを集めるというやりたいことも見つかりました。
本を能動的に読む方法を知りたい人におすすめしたい1冊ですが、そんな方法に対して興味がないあなたにもおすすめです。どの本が、どんなきっかけで、どんな風に人生を変えるか分かりません。とりあえずさくっと読んでみてはいかがでしょうか。