やりたいことが無いのにライフハックをしてどうするの?
スティーブ・ジョブスが、毎日黒のISSEY MIYAKE(イッセイ ミヤケ)のタートルネックとLevl's(リーバイス)のジーンズを履いていたというエピソードは有名です。
これは「意志力」を無駄にしないためだったようです。
意志力とは、自分が1日の中で選択をする度に減っていって、寝たりすると回復するMP(マジックポイント)のようなものです。
この意志力がなければ、正確な決断を下すことができません。
よくAmazonで夜に無駄遣いしてしまうのは、日中に「意志力」を使っていて、ほとんど残っていない状態だからです。
この話はメンタリストDaigoさんの「自分を操る超集中力」でも紹介されていました。
この本によると、意志力は、選択すること以外にも、頭の中に気になることがあっても消耗するのだとか。
例えば、僕がよく陥る意志力の消耗は、夜ご飯を食べた後にシンクに皿を置きっぱなしにしてしまうときに起こります。
動画制作なんかの作業で疲れたときに、休憩代わりにやるぞなんてもっともらしい言い訳をしながら後回しにしてました。
でも、こういうときって頭の片隅でずーっと気になって、意志力を消耗し続けます。ポケモンのどくどくみたいな感じです。
この感覚は、僕のように怠惰な人なら実感できるのではないでしょうか。
また、部屋がちらかっていることでも意志力を消費します。
自分では意識していなくても、そこに物があることで頭は注意を払ってしまうようです。
だから、「自分を操る超集中力」を読んでからは、正確にはAudibleで聞いてから、夜ご飯を食べ終わったらすぐに皿洗いをすることをマイルールに追加しました。
これを実行することで、意志力のどくどくがなくなったためか、すっきりした気分で作業を進めることができます。
やりたくないことを判断の余地すら入れずにそっこーでやるというのが、この本から学んだことです。判断の余地を入れないというのがポイントです。
ライフハックと言えば、またまたAudibleで「ライフハック大全」という本も聞きました。
この本には250個も大小様々なライフハックが書いてあるので、誰しも1つくらいは参考になるものがあるのではないでしょうか。
でも、これを聞いているときに思ったんですが、なぜライフハックを行うのでしょうか。
ライフハックというのは、だいたい生産性の向上のためのものです。
つまり、インプットを少なくする and/or アウトプットを多くするってことですよね。
インプットっていうのは、その作業に使うエネルギーや時間で、アウトプットは結果物のことです。
同じブログの記事を書くなら、短い時間で書けた方がいいよねってことです。
でもそれって本当かな?
生産性を上げたい場合っていうのは、好きじゃないことをやってるか、誰かと競争しているときですよね。
好きじゃなければインプットを減らしてさっさと結果を出したいし、競争しているときには少しでもアウトプットを増大させないと負けてしまうかもしれません。
僕は最近Adobe Premiere で動画編集をすることにハマっています。
でも、自分が満足できる作品を創るためだけにちまちま編集して遊んでいるので、生産性を上げようなんてことを考えたことがありません。
それよりも、たくさんググりながらいろいろなエフェクトやトランジションを試してみたり、映像に合う音楽をとことん探したりしているのがおもしろいです。
ただ、それは映像作品の構想を考えてものにするのが楽しいのであって、映像の切り貼りをするその作業そのものは、厳密には好きなことではないので、ショートカットキーを覚えたりして効率化しているのです。
時間を映像作品の構想を練ってあーでもないこーでもないと試すために使いたいからです。
つまり、テンションの上がらない時間はライフハックを使って効率化して、テンションの上がることに時間を注ぎたいわけです。
時間は明らかに有限で1日24時間しかなく、ぼーっとしてたら死んでしまいます。
エネルギーだって意志力のように有限です。
なにに時間とエネルギーを注ぎたいのでしょうか。
その対象が無い人が、時間とエネルギーを節約してどうするのでしょうか。
ライフハックとか時間術の本を読むんだったら、やりたいことがないと時間とエネルギーを持て余すことになってしまいます。でも、やりたいことがある人は、時間とエネルギーをそういう本を読む時間に使う暇はないでしょう。
やりたいことが無いのにライフハックをしてどうするの?