BRUTUS「危険な読書」から読みたくなった本8冊
フジワラヨシトです。
本との出会い方はいくつもあります。売上ランキング、芥川賞、人からのおすすめ、などなど。僕も様々な情報源を元に、気になった本を買っています。
その情報源の1つがBRUTUSです。年に1回は本に関する特集をしてくれるので、毎年楽しみにしています。この雑誌から読書に受けた影響は小さくありません。付箋を小説の「無駄」なところに貼ることや、本棚ではなく本箱を使うということ。紹介されている本もたくさん読みました。
2018年1月号のテーマは「危険な読書」です。
BRUTUS(ブルータス) 2018年 1/1・15合併号[危険な読書]
「危険な読書」とは、世の中にはまだこんな本があったのか!という発見と共に、読了後にはこの世界の見え方すら変わってしまう、へたすると人生すら変えちゃうかもしれない、そんな本に出会うための危険な指南書なのであります。
ーBRUTUS 「危険な読書」p21
世界の見え方が変わる、人生が変わる、そんな読書ができたら幸せです。
そんな今回の特集を読んで買おうと思った本を8冊をメモしておきます。
ジョージ・オーウェル『1984年』
- 作者: ジョージ・オーウェル,高橋和久
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/07/18
- メディア: ペーパーバック
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これは読もう読もうと思ってた本。村上春樹の「1Q84」とタイトルが似ていることから気になり始め、本屋で見かけてはドキッとし、BRUTUSに勧められてはもう読むしかない。本は、欲しいものリストに入れてるだけじゃなかなか読まないね。買って手元に置いておかないと、次々に先客が来ちゃうから。
ジョージ・オーウェル『パリ・ロンドン放浪記』
- 作者: ジョージ・オーウェル,George Orwell,小野寺健
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1989/04/17
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 10回
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ジョージ・オーウェルがパリやロンドンの貧困街に飛び込んで書いたルポタージュ。
「”ロンドンでは座るにも金がかかる”という大発見をした」とか、とにかくその観察眼が素晴らしいんですよね。
ーBRUTUS「危険な読書」p26
またジョージ・オーウェル。ルポタージュは今までほとんど読んだことがないな。フィクションじゃなくリアリティの中で、どんな観察眼、文体で貧困を書くのかがすごく気になる。ジョージ・オーウェルの目で世界を見てみたい。
小島信夫『抱擁家族』
妻の浮気から4人の家族の軋みが露わになっていく。
俊介は立て直しを図って新しい家を買ったり、突然子供たちと雑巾がけをしたりするのですが、そのすべてが空回りして、どんどん悪い方向へ進んでいく。
ーBRUTUS「危険な読書」p26
「日常」が大好きな僕としてはすごく惹かれる。家族って1人1人の個人がたまたま血縁や契約によって一緒に住んでいるだけで、必ずしもあったかいものとはいえない。その日常に潜むチクリとした感覚を書いてくれることに期待!
J・K・ユイスマンヌ『さかしま』
1つの部屋に閉じこもり、金に任せて自分の好きな美術や装飾を集め、それをいじくりながら暮らすデ・ゼッサントという男の生活には、町などの外部が完全に排除されている。
ーBRUTUS「危険な読書」p26
ここまでの4冊は、村上慧さんが紹介していた。発泡スチロールの家を担いで歩いている美術家らしい。知らなかったけど、紹介されていた本がすべて気になったので、趣味が合いそう。
鈴木智彦『ヤクザと原発 福島第一潜入記』
作業員とともに命懸けで働き、食べて飲んで歌って地元のソープも取材して、地べたからの目線で原発村と暴力団の密接な関係を明らかにしていく。
ーBRUTUS「危険な読書」p59
「パリ・ロンドン放流記」に引き続き、こちらもルポタージュ。ヤクザと原発という危険なところへ潜入した著者が何を感じて、何を書くのか非常に興味が湧く。
今村夏子『こちらあみ子』
小学生の頃から、一人での登下校や読み書きも難しかったあみ子。故意でなく不器用で、純粋にしか生きられない彼女の行動が、家族や周囲の人々を否応なく変えてしまう。
ーBRUTUS「危険な読書」p60
社会で生きるために、みんなどこかしら無理をしたり、見て見ぬふりをしたりする。だからこそ矛盾がいっぱいの社会が成り立つ。しかし、あみ子は純粋無垢で不器用で、それが周囲の人々に影響を与えているようだ。
なんとなく幸せな小説ではなさそうだけど、だからこそ読みたい。
ダニエル・L・エヴィレット『ピダハンー「言語本能」を超える文化と世界観』
- 作者: ダニエル・L・エヴェレット,屋代通子
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2012/03/23
- メディア: 単行本
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ピダハンには、神もなければ、右と左、過去・未来の概念もなく、家族も結婚もないし、数字もない、昼も夜もない、色もない。
ーBRUTUS「危険な読書」p71
少数民族のピダハンには、僕があたりまえと思ってきた概念が存在しない。そんな世界は想像できないから、読むしかない。
山下陽光『バイトやめる学校』
着眼点を変えれば、うまく自活できる。その理論と実践に関心させられます。読み手を煽るような文章もいい。
ーBRUTUS「危険な読書」p91
読み手を煽る文章ってどんな感じだろう。それ以上の引っ掛かりはなかったんだけど、それでも気になってしまった本。サクッと読めそう。
とりあえず気になったのは8冊だったけど、こういう雑誌は時折見返しては気になる本を読むから、まだまだ読むことになりそう。これでまた積読が増えた。読む速度より買う速度の方が早いんだよな。
読みたい本が多すぎるってなんて幸せな悩みなんだろう。
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